いくつになっても姉妹のような母と娘 カウンセラーが見た実家依存・妻バージョン
親と子の関係も時代とともに変化しています。数多くの夫婦・親子を見てきた現役のカウンセラーが実家依存の現状を語ります。前回の夫バージョンに続き、今回はさらに根が深いと思われる妻バージョンです。
密着する母と娘
カウンセラーの谷口のりこです。
最近、特に増えているのが、妻の実家依存に関する相談です。
頻繁に実家に行っている、なんでも母親に相談する、自分(夫)のいない時によく家に妻の親が来ている・・・。
仲がいいのは結構ですが、度が過ぎると問題です。特に、子どもが生まれると、より事態は深刻になるようです。
相談の実例
ある男性相談者の場合です。
子どもが生まれた後に、毎日のように妻の母親が、往復3時間以上かけて娘である妻の手伝いにきていました。しかし、そのことを妻も、妻の母も相談者には言わずにいました。
ある日、そのことを知った相談者は、妻子のために一生懸命働いているという自負もあり、またそれ以上に内緒にされていたことで、妻の母に礼を言うことも忘れて、もう来るのはやめて欲しいと言ってしまいました。
怒った妻の母と妻からは、離婚を突きつけられ、謝ってもすでに取り付く島もありませんでした。
妻の母親宛てに謝罪の手紙を書いたものの、誤字や脱字、妻の母が事実ではないと思う箇所を、赤ペンで直して返送してきました。
あげく「こんな人は父親にはなれない」と、妻の両親が、目の前で妻子を連れて行ってしまいました。
孤立する夫
結婚と同時に夫の家に入り、夫の両親と同居することは、以前はごく普通のことでした。姑による嫁イビリなどで、家の中で孤立するのは嫁でした。
ところが最近は、結婚しても娘と実家が密着しているため、孤立するのは夫になってきています。夫婦2人の時は特に変化は感じなくても、子どもが生まれると、妻は実家をより頼るようになります。
確かに毎日仕事が忙しくて育児にもあまり参加できず、妻が大変なことも分かってはいるのですが。
親も妻も、どちらも甘えている
妻の両親も、頼りにされて嬉しいのでしょう。
可愛い娘に大変な思いはさせたくない。
そこで「嫌なら帰ってくればいいのよ」となってしまいます。
同じ男としてわかってもらえそうな妻の父も、娘可愛さからか、自分の妻への遠慮か、こういう時にはほとんど自分の意見を言わずにいます。
妻も、母親を否定されたことで離婚しか考えておらず、どんな言葉も対応も、功を奏すことはありませんでした。
夫は、それまで従順だった妻が、ある日を境に離婚を言い出し、離婚と言われた理由がわからずに、困惑と孤立を深めていきました。
本来ならば、結婚して新しい家庭を築いたら、そこで生じた問題はその中で解決する努力をすべきものです。が、娘のまま自立していない実家依存の妻は、夫の話には耳を傾けることなく母親の意見を尊重してしまうようです。
「マスオさん」になってみる
こんな大人になりきれない妻や、その親たちとはやっていけそうにないと思うなら話は別ですが、円満に暮らしたいと思うなら、妻本人はもちろんのこと、妻の家族とも良い関係でいるためにも、妻と母親の関係をよく観察しておきましょう。
母親の影響が大いにあると感じたら、日頃から妻や妻の親を決して否定せず、「お母さんのおかげでとても助かっています」という気持ちで、お付き合いをしていくことが大切です。
妻の母と仲良くなり、マスオさんになるつもりで、上手に暮らしていく心構えが必要でしょう。
出典:離婚相談・離婚修復の相談なら岡野あつこの離婚相談救急隊
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おひとりで抱えこまず、一緒に乗り越えていきましょう