師匠である、岡野あつこ先生の著書『ちょっと待ってその離婚!…幸せはどっちの側に?』というタイトルを始めて拝見した時、ドキッとしました。当時、私の周りでも感情が先走ってしまい離婚して、大変な苦労をして生活をしている方が何人かいらして、『離婚』とは自分の気持ちだけで結論をだしてはいけないものだと思いました。

そして、「離婚する時期」というのも重要な事なんだと改めて認識しました。

ライフプランの作成

ライフプランという言葉を御存じですか!?ライフプランとは「生涯生活設計」の事で、生涯にわたって自分や家族の生活を設計する事なんです。平成25年度の平均寿命は男性80.21歳・女性86.51歳と統計がでております。また90歳まで生きる方が男性23.1%・女性47.2%となっており、”今が幸せなら充分”という時代ではなくなってきているのです。長寿社会に突入している今、”今が幸せなら充分”という価値観から”将来・老後を幸せにするには”という視点の切り替えをしていかないと、豊かな人生を全うする事ができなくなってしまいます。その為にも、「離婚するかどうしようか」を考える時に、まず、ライフプランを作成してみてから結論を出すのも遅くないと思います。

豊かな人生を送る為の3K健康・経済・心(生きがい)

夫婦問題の理由は様々ですが、パートナーの浮気や相手方の親・親戚との人間関係においては「許せない」という気持ちが大きくなり、感情的に一日でも早く離婚してスッキリしたい。という気持ちになりがちです。ただその時、深呼吸をして少し考えて頂きたい事があります。それは「離婚後の生活」についてです。特に女性は、離婚後の生活は大きく変わってしまうものです。そこでライフプランニングを行う上で大切な「3Kのバランスを考える」を実践し、将来の設計図を立ててみてください。3Kとは、健康・経済・心(生きがい)の事です。自分が90歳になるまでどのように暮らしていけるのかを考えてみましょう。

結婚・離婚にとらわれず『自分を生きる』

では具体的に3Kを考える方法の参考をご紹介します。

(1)健康
夫婦関係が上手く行かず悩み、気持ちが塞ぎ寝込みがちな方。また何か慢性的な疾患があり、日々の予定が変更されがちな方。そのような方はもし、離婚した時、”今の様な静養する時間が確保できるのか”考えてみて下さい。中には「一人になったら自由ができるから、病気なんてふっとぶわ」と思っている方、病気になった場合の入院費・通院費を考えてみてください。また、もしも骨折などで長期動けなくなった場合にかかるリスク。食費・タクシー代等、諸々。決してネガティブなトークをしているのではないのです。その場合の預金は確保できているのか、保険に加入しているのか、助けてくれる家族や知人はいるのか。そこを良く考えて欲しいのです。

(2)経済
毎月かかる住居費・光熱費・交通費・交際費・娯楽費・保険や公的な支出、90歳までにいったいいくらの支出があるのか考えた事がありますか!?この時大きな行事、例えば…海外旅行・車の購入・引越・マンションの大規修繕工事・孫の学費援助等も”この位の時に○円かけたい”という金額を捻出します。延期にはなりましたが、消費税10%も予定に組み入れて算出するといいでしょう。『自分らしく楽しく生きる』為にどの位のお金がかかるのか計算してください。

それができたら…そうしたら将来の収入を考えます。「離婚したケース」「離婚しないケース」それぞれ考えるといいでしょう。公的私的年金がいくらはいるのか、保険の満期がいくら入るのか等、考えておく必要があります。

そして、その収支合計を算出する。
現実を見つめると、ご主人様と離れたくなくなるケースも出てくるようです。


(3)心(いきがい)
私は趣味でフラダンスやレイメイキング、フラドールというお人形作りをしてますが、友人達と「おばあちゃんになったら、毎日お花を編んで過ごそうね」(笑)と話しています。何か老後にも繋がる生きがいをみつける事も大切です。日々の生活は目まぐるしく、多様化した社会では個性は色々で、人間関係に疲れる事もあります。そんな時「生きがい」がある人生はとても豊かな未来を築いてくれるはずです。趣味も仕事も友人も、いくつかの生きがいが今あるのかどうか…。考えてみてください。



上記はあくまでもひとつの目安です。
でも、少し視点を変えると違うものが見えてくる事があると思います。

ライフプランニングはファイナンシャルプランナーに相談すると立ててくれます。変化の激しい時代、1年に1回は見直すといいといわれています。

悩んでいる時に、そこまで考えられないお気持ちは痛いほどわかります。でも、将来の幸せを大切に、後悔のない楽しい人生を過ごしてまいりましょう。

この記事を作成したキュレーター

夫婦問題・離婚カウンセラー/FP MIWAKO

■日本家族問題相談連盟所属
夫婦問題・離婚カウンセラー(プロコース)
■日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー

29歳で結婚し、夫の仕事に従事し忙しくも充実した毎日を過ごしていたが、...

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