なぜ信じてしまうのでしょう

「もう別れた、二度と浮気はしないって言うから一旦は許したのに、相手の女性とずっと
続いていたんです。嘘ばっかり。信じていただけに許せません。」

わかります、その怒りと悲しみ。
ただ、じっくりとお話を伺っていくと実際は、100%夫の言葉を信じ、これっぽっちも疑
わなかったという方は少ないように思います。多くの方は、ほんの少し心の奥に疑いの
気持ちを持ちながら、それでも夫を信じ許したと自分を納得させて夫婦関係を続けているように感じます。

もしかしてまた浮気をするのでは、もしかしたらまだ相手と別れていないのでは、という不安な気持ちを抱えながらそれでも夫の言葉を信じようとしてしまうのはなぜでしょう。

夫への愛情?それもあるでしょう。
浮気相手に負けたくないという女としてのプライド?それも当然です。
もし別れたらと考えた時の経済的な不安と子どもの将来?
こちらを心配されている方が多いように思います。
夫の言葉を信じるという選択をすることで自分と家族を守る、そんな気持ちもあるのではないでしょうか。

信じるべきは言葉ではなく行動です

心に小さな棘がささっているのを感じながらも自分を納得させ、やっと平穏な日常に戻った、、、はずでした。裏切られたと知るまでは。我慢していたという苦しい思いがあるだけに、自分の気持ちを分かってもらえていなかったという喪失感、そして怒りが憎しみへと変わるのも無理もないことです。

そうなのです、その時は確かに二度と浮気はしないと約束したかもしれません。
本気でそう思っていたと信じたいです。けれど、言葉だけなら簡単に口にすることができます。そして実際、その場しのぎになっていることも多いのです。きっと本人も、その時
は嘘をついていると思っていないのですから、こちらも必要以上に責めるようなことを言って、わざわざ夫婦関係を悪くしたくありません。しかも、夫の言葉を信じると決めたのは自分だということも十分わかったうえで、これ以上ないほど傷ついているのです。

だとしたら、あなたが信じるべきは耳障りのいい言葉ではなく、
目で見て確かめられる夫の行動だと思いませんか。

行動とは具体的にどんな事でしょう

・帰宅時間が早くなった
・家族で過ごす時間が増えた
・家事を手伝ってくれるようになった
・必ずメールや電話の返信がある
・お互いによく話し合うようになった 等々
目で見えるからわかりやすいですね。
言ったとか言わなかったとか、聞いたとか聞いていなかったではなく、あるかないか、
要は小さな約束を守っているかどうかということです。

また、その行動に継続性があることも大切です。
1回の行動だけでなく、3カ月、半年、1年後も行動に一貫した共通部分があるかを見極めてみてください。ご主人があなたのために動いてくれたこと、あなたのために時間を割いてくれたことで、自分は夫から大切に思われている、大切にされていると心から実感できるのです。

もちろんご主人もいつまでも疑われているのはいい気分ではないですから、あなたが信じていることを伝えること、そして自分も信じてもらえるような行動をとることを意識したいものです。

慌てず焦らず諦めず、相手の行動をしっかりと見極め、小さな実績をひとつひとつ積み重ねていきながら、お互いに本当の信頼関係を築いていきましょう。

この記事を作成したキュレーター

夫婦関係アドバイザー 山谷育子

「ズルい」ことが嫌いです。「お世辞」を言うのも苦手です。けれど、伝え方を工夫していたら夫婦関係はこじれないで済んだかも。そんな思いを経て、夫婦関係アドバイザーになりました。

プロフィール

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