養育費は信じればもらえる?

先日、ゆうこりんがテレビ番組で養育費についてこんなことを話しましたという記事を見ました。ゆうこりん曰く、「争いたくなかったので協議離婚にしました。養育費をちゃんともらえるのは20パーセント以下だと聞きましたし、信じるしかないと思ってます。」とのことでした(というニュアンスでした)。
ゆうこりんの発言を養育費の部分について解釈すると、「どうせ決めてもちゃんと支払ってもらえるのは20パーセント以下なので、争って裁判などで決めるより、元夫を信じて何も決めずに穏やかに離婚します。」ということなのでしょうか。

養育費は信じるだけじゃもらえない

「子どものためにも争いたくない」というゆうこりんの気持ち、とても分かりますよね。でも、養育費については、やはり信じるのではなく、きちんと取り決めることが必要です。それは、後々、養育費が滞って、争いになるのを避けるためでもあるのです。

日本の離婚制度は特別?!

先ほどのゆうこりの発言にもあるように、厚生労働省の調べによりますと、継続的に養育費を得ている母子家庭は19パーセントだそうです。
この数字を見て、みなさんはどう思いますか?
ちなみに、諸外国では、強制執行などしなくても、養育費を決めただけで給料から天引きされるようになっていたり、そもそも、裁判所で決められたことに対する重みづけが全然違います。
その意味では、裁判外での離婚が全体の10分の9を占める上、養育費の支払いも20パーセント以下、とかなり特殊だと言わざるを得ません。

養育費の支払いが滞ったらどうする?

だからといって、すぐに日本が諸外国のように変化するわけではありません。目の前の課題である「養育費の支払いが滞ったらどうする?」という課題に取り組まなければなりません。
養育費をどのように督促するかは、「養育費をどのように取り決めたか。」ということと大きく関係しています。その意味でも、養育費は、最初の取り決めが肝心であり、その後の継続的な努力が必要になってくるのです。
養育費の取り決め方別催促の方法については、弊社ブログにて詳細に書いています。是非お読みください。

この記事を作成したキュレーター

行政書士・カウンセラー 離婚テラス

家庭裁判所の家裁調査官として、離婚に直面したたくさんの親子と接してきました。ただ、家庭裁判所での調停離婚・裁判離婚の数は、離婚全体の10分の1もありません。残りの10分の9のみなさんのお役に立ちたいという思いで独立いたし...

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